公務員の管理職ってキツイですよね……
「部下の指導に悩む」「上司と部下の板挟みに疲れる」「仕事量が増えるのに給料はそこまで上がらない」
こうした悩みを抱えながら、「本当にこのままでいいのか?」と思う日々。
私も同じ悩みを抱えていました。
そこでこの記事では、管理職の悩みや解決法について、私の経験を踏まえて解説します。
- 管理職になりたくない理由
- ヒラ職員で居続けていることのデメリット
- 管理職を避ける方法
「このままでは心も体も持たない」と感じているなら、ぜひ一度読んでみてください。


すずき
公務員として新卒から17年間勤務。管理職も経験。40代で民間企業に転職しました。
自分の経験から、管理職公務員の悩みの解決方法や転職のノウハウをお伝えしています。
なぜ管理職になりたくないか
管理職の定義は自治体によってさまざまだと思います。
今回は「管理職=ヒラ職員の職位で無くなった人」とします。
主任、係長でも課長補佐、課長でも該当します。
そもそも、あなたはなぜ管理職になりたくない・やりたくないのか。

私の管理職経験から推測すると、以下の理由ではないでしょうか。
- 仕事の時間をストレスなく過ごしたい
- 家族・自分の時間をもっと取りたい・ワークライフバランスを優先したい
- 給料は管理職になったからとて劇的に変化する訳ではない
順番に解説します。
仕事の時間をストレスなく過ごしたい
「管理職とヒラ職員って仕事のストレスが10倍くらい違うな。」と思ってました。
例えば、部下から質問されても「いやー、わかりません」とは言えない。
かといって適当回答、間違えたことは言えない。
ヒラ職員なら隣の席の主任やら係長やらに聞けた。しかし、自分が管理職になると答えを出してあげないといけない。
他にも上司から係の仕事について進捗を聞かれたり、窓口で部下が市民や業者に問い詰められていたら、耳が聞こえていないフリをするわけにはいかない。

「それが管理職の責任だから!」
では済まされないほどのストレスがあります。
もう少し心穏やかに仕事に取り組みたいと思う管理職はたくさんいるはずです。
家族・自分の時間をもっと取りたい・ワークライフバランスを優先したい
管理職になると仕事も増えるので、業務時間内には終わらないことも多々あります。
残業時間も増えるし、17時半にコンビニに向かう管理職の多いこと。
そして、家族との時間は減り、腹回りは増える…

休日出勤もやむなし。休日イベントがあれば「若手に休みの日に働かせるのは忍びない」と立候補する優しい管理職のあなた。
次第にそれが普通の感覚になってしまうのです。
給料は管理職になったからとて劇的に変化する訳ではない
管理職は忙しい。でもそれに見合った給料がもらえれば我慢もできるというもの。
40代管理職であれば、手当はおよそ月に40,000〜50,000円といったところでしょうか。年間480,000〜600,000円。この金額と責任が見合うと感じ、定年まで俺は耐えると決めていればそのまま管理職を続けましょう。
私の働いていた自治体では管理職手当が順次廃止されていきました。
あなたの自治体でも財政難から手当のカットや廃止は加速していくでしょう。
私は管理職として数年働きましたが、管理職手当をもらった事は一度もありません。
管理職になって最初の研修では、人事担当の偉い人に以下のように言われました。

管理職手当は支給されませんが、皆様は管理職ですので、責任を持って仕事をしてください



いったい何を言っているんだ
また、上司からもたびたび言われました。



管理職なんだから(うんぬんかんぬん)



だって管理職手当もらってないもん
手当は廃止、もしくはカットされていく。残業すればお金は手に入るが、時間と健康は失われていく。
こんなに割の合わないと思うのなら、管理職を降りる、もしくはこれ以上昇進しない道を考える必要があります。
ヒラ職員で居続けていることのデメリットもある
しかし管理職を辞めてヒラ職員であることも茨の道になり得るでしょう。
私が働いていた自治体でも40代以降ヒラ社員で居続ける人はたくさんいました。
その人たちの特徴や周りからどう見られていたのかお伝えします。
変な人扱い
40代過ぎると基本的には昇進していきます。管理職になる試験があれば普通の人はイヤイヤでも受けるでしょう。
その中で、ヒラ職員のままでいる人は変な人扱いされます。
本人が「俺は部下を管理するよりも現場でバリバリ働きたいんだー」と格好良いと思って発言していても、周りは「いつまでも若手みたいな仕事しかできないんだね」「両方臨機応変にやるのが中堅でしょ」と寒い目で見ています。
若手と同じ仕事(実務)が求められる
ヒラ職員でいるということは若手がやるような仕事もやらなければならないという事です。
若手であれば体力も溢れていますが、40代では同じ体力はないでしょう。
また、求められる新しいスキルも若手であれば吸収は早いでしょうが、40代ともなると厳しい。


学ぼうとする姿勢は評価されるかもしれませんが、組織としてはマイナスですよね。
組織が本当に中堅に求めている事は、部下ひいては係のマネジメントなのですから。
これらのデメリットに耐えられる自信があるなら、管理職を降りる、もしくはこれ以上昇進しない道を考えましょう!
管理職を避ける方法
ここまでで、
「やっぱり管理職むり。周りになんと思われても良いからヒラ職員でいいや。」と思った人や、
「周りに冷たい目で見られながらこれから20年以上も働くのはいやだ。でも管理職で居続けたり、ムリやり課長にさせられるのもウンザリだ」
と感じた人それぞれに解決案を説明します。
- 周りに昇進の意図がないと伝える
- 人事面談でも意図がないと伝える
- 転職を検討する
上から2つはヒラ職員コース向け、最後はヒラ職員・管理職どっちもイヤな人向けです。
周りに昇進しないキャラをアピールする
普段の業務時間や休憩時間、飲み会でも自分は昇進の意思が全くないことを語りましょう。そうすることにより、周りから「あいつは昇進したくない人」との評価が定着します。
マネジメント業務が降ってこなくなったり、また上司にも声が届き、無理やり昇進されにくくなります。
人事面談でも昇進するつもりがないと伝える
面談でも上司にはっきりと昇進の意思がないことを伝えましょう。
ここでは、責任を負う事のプレッシャーや部下のマネジメントに自信を持てないことを伝え、ヒラ職員として組織を支えていくと少し前向きな姿勢をみせることが大事です。
そうすることで、決してダメなやつじゃないんだな、できることをやろうとしているんだなと上司・周りに感じてもらいやすくなります。
転職を検討する
公務員として生きて行く術が見出せない場合は転職を検討しましょう。
と言っても、



急に転職なんてやった事ないし無理無理。
40代すぎた公務員に来て欲しい民間企業なんてないって
と思う人もいるでしょう。
しかし実際はそうでもありません。
私も40代で初めて民間企業に転職しましたし、普通に仕事をこなすことができています。
総務省の「令和4年度地方公務員の退職状況等調査」でも普通退職者のうち、40歳以上が約3割以上を占めています。
今管理職で悩んでいる人って、逃げ道がないことが悩みを増幅させているのではないでしょうか?


「最悪自分にはこっちの道もある」とB案があるだけで気持ちが安定するものです。
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ヒラ社員で居続けるのもメンタルきついよ、変わった人扱いに耐えられないなら転職せよ
今回は、公務員が管理職になりたくない理由やヒラ職員でいるデメリット、管理職になりたくない人がとるアクションについて解説しました。
- 仕事の時間をストレスなく過ごしたい
- 家族・自分の時間をもっと取りたい・ワークライフバランスを優先したい
- 給料は管理職になったからとて劇的に変化する訳ではない
- 変な人扱い
- 若手と同じ仕事(実務)が求められる
- 周りに昇進しないキャラをアピールする
- 人事面談でも昇進するつもりがないと伝える
- 転職を検討する
公務員の管理職はストレスが多く、しんどい立場です。
「自己裁量が増えて仕事が楽しくなりました!」や「部下の人材育成はやりがいがあります!」
みたいな素晴らしい公務員なら良いのですが、大多数はそうではないのではないかと思います。
ヒラ職員でいるのも無理なら転職も視野に入れ、自分の体と心を守っていきましょう!
以上、すずきでした!
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